はじめに 落差と表現について
ここでは落差を落口から落下地点(滝つぼ上面)までの標高差としています。原則的に観瀑場所から見える範囲を考えていますが、測定位置によって、水量によって、季節によって・・・と諸条件により定義が異なる場合があります。 測定はある程度手段がわかるようになると私のようなブキッチョ人間でもそれほど難しくなかったです。しかし大変なのは どこを「落口」とするか どこを「落下地点」とするか 見えない部分をどうするか・・・ の定義でした。 |
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これらは悩みぬいて決定できない時もあります。それほど滝定義は不明瞭な部分が多いです。 複雑な滝ではおそらく観瀑した人それぞれが違った定義を感じるかも知れません。 そこで定義を必要以上に追求せず、何処から何処まで測ったかを写真上に記す事で定義の解釈が違う人でも参考になるように表現してみました。範囲は矢印や赤丸を使っています。 「○○の滝、落差20m」という文字だけでは範囲が不鮮明ですが、写真表現だと具体化されるので、完全な定義がなくても大きさを把握できるわけです。 |
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*流れている場合は「落差」で良いのですが、氷瀑では「高さ」の方が適切な表現と思います |
レーザーとの大きな違いは、水量が多い滝つぼや切り立った落口に直接行かねばならない事でしょう。私にはとても不可能です。 また自分が測定するようになってわかったことですが、滝の壁は一見垂直に見えても70度、80度の角度が複雑についている事が多いです。ロープを弛ませずに測定するのは極めて難しいと推測されます。 上記のよう今のところレーザーによる三角測定が一番安全で効率の良い手段だと考えるようになりました。現在は3台のレーザー機器を交互に使用しミスのない測定を心がけております。 |
華厳の滝 | これほど定義しやすい滝は珍しいです |
赤城不動大滝 | 噴出口より上部の定義が難しいです |
棚下不動雄滝 | 噴出口より上部の定義が難しいです |
米子不動滝 | 落下地点が段々なので定義ができません |
十二社の滝 | ナメ滝は落差よりも長さを表記した方がイメージしやすいカモです |
狭岩の滝(南牧村) | 上から見られるけど逆に定義しにくい部分があります |
段々の滝(世立) | 全体落差は落口から、部分測定と写真は観瀑所から |
常布の滝 | 時代と共に観瀑所が変わる場合があります |
鳴神大滝 | 時として他の方の認識を参考にさせていただきます |
綾織の滝(みなかみ町) | 3度目でようやく満足な結果が出ました |
滝の断面図 | 測定で作成可能になりましたが、用途は限定されます |